苦情・クレーム対応|通販業界の革命的リスクマネジメント| HAZS(ハッツ)

苦情・クレーム・モンスター要求対応

適切な苦情・クレーム対応が企業を強くする

苦情・クレームは、通信販売事業様やネットショップ運営者様にとっては成長のためのヒントとも言います。しかし、悪質な顧客については優良顧客の利益を守るため、排除しなくてはなりません。社員の顧客対応時間が減れば、顧客満足度が向上し、リピーターの確保にもつながります。通信販売におけるリスクマネジメントサービスを行っているHAZS(ハッツ)/通販リスクマネジメント研究所(リス研) では、クレーム対応ノウハウの提供などを通じ、通信販売事業様やネットショップ運営者様の発展・業務拡大をサポートします。

違いを把握することから始まるリスクヘッジ

違いを把握することから始まるリスクヘッジ

優良顧客とモンスター要求の違いは“紙一重”とも言われます。後者は、いきなり自分勝手な価値観を強要する連絡をしてくることはありません。むしろ、優良顧客となんら変わりのない顔をして、苦情やクレームを申し立ててきます。

そのため企業としては、はじめから「これは不当要求だ」と決めつけず、きちんとした初動対応を行わなくてはなりません。これは決して避けて通れない道です。そして大切なのは、対応をした際に、優良顧客を誤ってモンスター要求と認定してしまうことです(その逆も然り)。これを防ぐためには、それぞれの顧客の特徴を把握し切り分けて、それぞれに合わせた対応を行うことです。

優良顧客とモンスター要求の区別
優良顧客 モンスター要求
・不平・不満に対しての改善要求(苦情)
・被害に対する代償・保証の要求(クレーム)
・自らの価値観を強要するような、不当な要求

論理的に矛盾のない筋の通ったルール

論理的に矛盾のない筋の通ったルール

例えば、会員規約には、「送料は顧客が負担する」と明記されているにも関わらず、商品ページには「8000円以上で送料無料」と書かれていた場合。顧客はどちらが正しいのかわからず混乱してしまいます。しかし、こうした事例というのは意外に多いもの。 一部を修正した際に、そのほかの部分に矛盾が起こっていないか、しっかりとチェックを行わなくてはなりません。

また、自社の特性に合わせたルールにすることも重要です。決めごとをする際には、ついつい他社のものを参考にしたくなるかもしれません。しかし、それが果たして自社に本当にマッチしているかについて、しっかり精査する必要があります。ポイントとなるのは基本的なルールをシンプルにしておくことです。はじめからガチガチに決まりきった内容だと、後から仕組みを変更するのに大変な手間がかかります。ある程度流動的になることを予想したうえで、ルールの作成を行いましょう。

大まかなルール作りが終わったら、後は事務フローを決定していきます。この際、抜けや漏れがないかについてはしっかりチェックしてください。ここに落ち度があると、やはり顧客の混乱を招くことになりかねません。

PICK UP!
  • 修正の際のチェックはきっちり行い、矛盾がないかを確認しましょう。
  • シンプルな自社ルールを持つようにしましょう。

悪質な顧客を断る大義名分を作成

悪質な顧客を断る大義名分を作成

モンスター要求の不当要求を呑むのは、トラブルを先延ばしにするのと同じです。大切なのは、しっかりとしたルールをあらかじめ決めておき、何かあったときには毅然とした態度で対応ができるよう、大義名分を用意しておくことが大切です。

そのためには、自社の商品やサービスに合わせた規程・規約をじっくり練ることからスタートしましょう。その後、ルールの周知・理解を徹底し、全社員がブレない軸を持って対応に臨むことが肝心です。前述した通り、優良顧客とモンスター要求を適切に切り分けられるよう、その差違についても考えておかなくてはなりません。

このような施策を行ったとしても、モンスター要求というのは“ゼロ”にはなりません。しかし、何度も悪質な顧客の対応をしていくうちに、企業にはノウハウが蓄積されていきます。ある程度経験値がたまったなら、不当な要求を断るためのスクリプトを作るようにしましょう。これさえできあがっていれば、どのような場合も安心して対応ができるようになります。

また、単に不当要求を突っぱねるのではなく、クレーマーになる前段階で丁寧に断れるスキルについても身に付けなくてはなりません。感情的になればなるほど、モンスター要求は厄介な相手となります。リスクを感じたら早めに対処をすることで、時間も手間もムダにしなくて済むようになるでしょう。

PICK UP!
  • イレギュラー対応の際の指針として大義名分を用意しましょう。
  • 経験が蓄積されたら、スクリプトを作成しましょう。

データによる分析

データによる分析

「なんだか最近、クレームが減ったんじゃないかな?」と感じるのは悪いことではありません。しかし、それはあくまで感覚的なものでしかないことをお忘れなく。正しい傾向を把握するためには、データ分析が欠かせないということを覚えておきましょう。

人は、何かを評価する際には、どうしても自分の利害や希望に沿った方向へと考えが向いてしまうものです。もしくは、目立つ実績にばかり目が向いてしまい、そのほかの細かな部分を正確に把握できない可能性もあるでしょう。こうした現象を「認知バイアス」と呼びます。

認知バイアスがかかった状態では、人は正しい判断が行えません。そのため、分析したデータと向き合うことが、弱点の把握とその強化の施策立案には必要です。ある程度データが集まってきたら、一度本腰を入れて分析を行うようにしましょう。そして、健全な状態であるかどうか評価できる仕組み作りに着手してください。

「謝罪」と「お客様の要求を呑む」のは違う

「謝罪」と「お客様の要求を呑む」のは違う

顧客からのクレームに対し、「謝罪をする」のと「要求を呑む」には大きな違いがあります。前者はあくまで、迷惑をかけたことを誤るという行為です。要求を呑み、相手の指示に従うといったことではありません。

顧客の苦情や怒りの感情を傾聴する、といったことも対応のひとつです。クレーマーの心理には、「自分の憤りを伝えたい」ということが少なからずあります。じっくりと話を聞くだけでも、顧客の満足を得られる可能性は十分あり得るでしょう。「具体的な対策の提案」もぜひ行いたい対応のひとつです。顧客は困っているから問い合わせをしてきています。その問題を解決できるような提案ができれば、これに勝る対応はありません。

最もしてはいけないのが、お金による解決です。例えば、顧客が金品を要求してきたとしましょう。問題を早く解決してしまいたいという思いから、これに応じたとします。すると、その顧客はお金欲しさに別のあらを探して、再度クレームを付けてくるかもしれません。また、「あの会社はお金で解決してくれる」といった噂が立つと、今度は別のクレーマーからの問い合わせが殺到することも考えられます。つまり、お金を使った解決は、単に問題を放棄しているのと同様なのです。

PICK UP!
  • 顧客の苦情や怒りの感情を傾聴することで得られる顧客満足もあります。
  • 苦情に対してお金による解決は問題を放棄していることとかわりません。

リスクマネジメントにおける苦情・クレーム対応の初動

POINT 1お詫びの言葉
まずは連絡をくれた顧客に対し、迷惑をかけたことや気分を害してしまったことを丁寧にお詫びします。
矢印
POINT 2対応の可否や範囲の検討
対応担当者として、この苦情・クレームに対しどんなことができるかを考えてください。
矢印
POINT 3案件の概要を把握
初動対応の10分間で、しっかりと案件の概要を聞き取り、それを時系列順に並べて整理、把握します。
矢印
POINT 4顧客の要望の確認
顧客が一体何を望んでいるのか具体的な言葉として聞き出し、確認します。
矢印
POINT 5初動における商品やサービスの瑕疵判断
最後に、初動対応において商品やサービスに瑕疵がなかったかどうかを確認します。

苦情・クレーム事例

モンスター要求
  • 顧客Aより、注文した覚えがない商品が届いたと連絡が入る。
  • 話の内容を聞いたうえでお詫びをし、受け取り拒否の依頼を行い了解していただく。
  • 後日、再度顧客Aより連絡が入り、DMが届いたとクレーム。
    顧客AからのDMの停止入力がされていなかったことを確認し、DM停止の手続きのご案内と共に謝罪する。
  • 顧客Aが怒り始め、金品と直接謝罪を要求し始める。

問題点
・主張に対し、言いなりにならざるを得ない。
・顧客に色々と話を伺うことで、怒られる。

潜在不良顧客
  • 商品購入時にWeb上でカードのオーソリが通らない旨をリピーター顧客Bから連絡いただく。
  • 担当者が顧客Bに対し、今回は後払いで送付する点を伝え、商品を発送する。
  • 後日顧客Bが別のカードで同じ商品を購入するも、気がつかずに商品を発送してしまう。
  • 顧客Bから同じ商品が2つ届いたとクレームが入る。
  • 社内確認の後、後払いの商品に関し、返品・支払いもしなくてよいと顧客Bに伝える。
  • 延々と続いたクレーム交渉後に、顧客Bから『あなたも付かれたでしょう?もう、許してあげるから、商品を後3つつけなさい』と言われた。

問題点
・何もないのに怒られる。
・明らかに顧客の主張がおかしいのに、こちらが不利な立場にいると錯覚する。
・不当な要求が始まった。

実は詐欺まがい
  • 新規顧客Cは初回購入の際から、通常普通サイズの商品購入を進めているにも関わらず、デラックスサイズの商品を購入。
  • 社員が出勤しておらず、コールセンターに外注している日曜の朝に顧客Cより、肌荒れしたため返品したいとの身体クレームが入る。
  • 日曜の夜8時に顧客Cより、再度メールでの連絡が入り、日曜中での連絡がない場合は商品を破棄するとの連絡をいただく。
  • 外注のコールセンターからはメールの確認ができず、翌日、月曜日にメールの件が発覚する。
  • 即時、顧客Cへの連絡を入れたが、既に商品は破棄したと伝えられ、一連の件は連絡しなかった会社側が悪く、支払いはしないと言われる。

問題点
・本来の目的(商品搾取)を隠匿してクレーム対応に持ち込んだ。
・社内体制が整っていないので、主張に対し言いなりにならざるを得ない。

便乗クレーム
  • 顧客Dから身体クレームが入ったため、直接ご自宅に訪問し、お詫びをする。
  • 顧客Dとともに、近くの病院で診察を行うが、商品起因の症状ではないと診断されたため、詳しい話を顧客Dに確認する。
  • 顧客Dはさまざまな他社製品も使用しており、販売した商品が問題になったわけではないことが判明する。
  • どうして自分のところにクレームを入れたのかを確認したところ、顧客Dから一番言いやすそうだったからと説明を受ける。

問題点
・自社が原因ではないのにクレームが入る。
・医師のヒアリングで初めて自社起因でない件を判明させた。

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